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看護における入浴介助の目的や種類、気をつけるポイントを解説!

看護における入浴介助の目的や種類、気をつけるポイントを解説!

入浴は身体を清潔にし、全身の血行を促進させるほか、お湯に入ることで心身ともにリラックスできるという効果があります。しかし一方では入浴には転倒の危険性、ヒートショックや体力の消耗などリスクがつきものです。こうした事態を避けるためには入浴介助に対する正しい知識が必要です。

この記事では、入浴介助について順序や注意点など詳しく解説します。

入浴介助の目的

入浴介助は自力で入浴するのが難しい人の入浴を手伝うことです。入浴はからだを清潔にし、健康を保つために重要です。入浴介助には湯船に入る以外にもシャワー浴などがあります。

入浴介助の目的

入浴介助には身体を清潔にする、リラックスさせること以外にも感染症を予防する目的があります。身体を洗ったり洗髪したりすることで気分転換になるでしょう。また体臭を抑えるため、他の人との関係が良好になります。そして温かいお湯に入るとリラックス状態である副交感神経優位になります。

副交感神経が優位になるのは眠っているときやゆったりしているときであり、身体がゆるみ心身ともにリラックスできるのです。また、入浴せず皮膚を汚れたままにしておくと「皮膚感染症」や「尿路感染」などにかかる危険性が高まります。習慣的に入浴し身体の清潔を保つことで感染症を予防できます。

入浴介助の種類

入浴介助の方法は4つあります。

1つ目は「一般浴(全身浴)」です。

自力歩行できるなどある程度自立している方向きの入浴方法です。介助者は洗いにくい部分の手伝いをするのが中心になります。浴室での移動や浴槽を出る時、入る時、浴槽内で立ち上がる時、座る時などは注意がとくに必要です。浴室内の床はすべりやすいほか、浴槽から出る際、不安定な体勢になりやすいため転倒しないように手すりを使うなどして、安定した姿勢が取れるようにします。また浴槽の中でもすべらないよう注意します。

2つ目の方法は「シャワー浴」です。

浴槽に入らず、シャワーのみでの入浴方法を指します。体力が消耗している方やケガなどをしている方が専用の椅子に座った状態で行う入浴法です。椅子に座るときに床が濡れていて滑りやすい状況のため、転倒しないよう注意深く見守る必要があります。

3つ目は「チェアー浴」(機械浴)です。

自力での歩行が難しく、浴槽には入れないが、座れる方が対象の入浴方法です。あらかじめ利用者が冷たく感じないよう温めておく必要があります。

4つ目は「ストレッチャー浴」(機械浴)で、寝たままの姿勢で入浴できます。

服を脱いだまま移動することがあるためタオルをかけるなどして気遣いましょう。ストレッチャーから利用者が落ちないように注意が必要です。

入浴介助でチェックすべき点は?

安全に入浴介助を行うためには入浴前と入浴中、入浴後の体調や介助の準備、リスク対策のチェックを確実に行う必要があります。

入浴前にチェックすること

入浴前には必ず体調チェックをします。もし体調が悪い状態で入浴すれば悪化する可能性があります。入浴前に健康状態やリスク対策ができているかを確認しましょう。

入浴前のチェックは、血圧、体温、脈、呼吸は問題ないか、発熱はしていないか、表情に変わりはないか、食欲はあるか、皮膚に異常はないか、転倒リスクの対策は万全か、感染症予防はOKか、浴室や脱衣所の室温が寒すぎないか(25℃〜30℃に保つ)、お湯は熱すぎないか、またぬるすぎないか(38℃〜40℃が適温)という点です。

入浴中にチェックすること

介助者がまずシャワーの温度を確認してから利用者の足先で確認します。次に、洗髪や身体を洗う介助をします。陰部や臀部など不潔になりやすい部分は丁寧に洗い(可能であれば自分で洗ってもらう)、洗い残しやすすぎが足らないところがないか確認するのです。すすぎ残しがあると皮膚トラブルを招くためすすぎは念入りにすることが大切です。

体を洗い終えたら転倒を防ぐために介助者が付き添って移動し、お湯の温度が適切か確認してから入浴してもらいます。入浴中は、表情をみて体調に変化がないかをチェックします。

入浴後にチェックすること

入浴後はバスタオルで身体を拭きます。濡れたままでいると体温が低下するため、できる限り早くバスタオルで水を拭きとるのです。入浴後はめまいが起きたり、ふらついたりすることがあるため利用者には座ってもらいしばらくしたら服を着せます。水分補給を忘れないようにしましょう。入浴で体調に変化はないかしばらく見守ります。

まとめ

入浴介助は、自力での入浴が難しい方の入浴をサポートすることです。身体を清潔にして健康を保つために入浴は大きな意味があります。しかし転倒などのリスクがあるため入浴前、入浴中、入浴後を通して準備や手順などに注意が必要です。

「特定非営利活動法人 あさひ」は、障がいを持った人たちも楽しんで暮らせるように支援活動をするNPO法人です。自然豊かな場所で、農業などの活動を通じて生活をしていく上で必要な訓練を行っています。「冷凍食堂」や「射撃場」といった、楽しんでいただける場所もありますので、ぜひ遊びにきてください。

 

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